two as one








夜中の12時を過ぎてもまだ練習したいという
何を言われてもやるというような真剣な目でいるから、俺は小さくため息をついた。

このままだと徹夜コースだな・・・

今までもこういうことが何度かあった。
そして、案の定頑張りすぎて、体調を崩しているところを何回も見てきた。
だからこそ、無理やりにでも休ませる必要があるのだ。

少し考えて響也は何かを思いついたようにの手を取って、隣に無理やり座らせる。

「練習したいのはわかったから、ちょっと休んでからな」
「えー・・・」

響也にぎゅっと手を強く握られて逆らえないとわかったのか、
ははーいとしぶしぶ言うことを聞き隣に座った。

だいぶ疲れていたのだろう。
隣に座ってしばらくするとは意識を手放し、寝息をたてはじめた。

「・・・・すー」

その姿をみて、響也はふっと笑った。

「んなになるまでやってんなよ・・・ばーか」

そして、を優しくそっと抱き寄せ、起こさないように横にならせた。
響也は羽織っていたシャツを脱ぎ、横たわったの体にかけると、足早に部屋へと毛布を取りにいった。




















毛布を持って戻ってきても、は同じ体勢で眠っていた。
そのことに安堵の胸をなでおろした。

このまま抱きかかえてこいつの部屋のベッドまで運んで
寝かせてしまうのは簡単だったが、のことだ。
1人でもし途中で目が覚めるものなら、また無理して練習をし始めるに違いない。
だったら傍で見守っていた方がいいと、そう思った。

音楽のことになると一生懸命になりすぎて、周りが見えなくなるのはいつものこと。
長野にいた時もそうだった。

今回はそれに加えて幼馴染である俺のことを悪く言われたことが
ひどく腹が立ったらしい。
なおさら認めさせたいとがむしゃらに練習したいと思ったんだろう。

昔からそうだった。

できすぎた兄と比べられることが多くて、
ひどく傷ついていた時も、こいつはおれの代わりにいつも泣いて、怒ってくれた。

『響也だってすごいのに、なんでみんなわかってくれないの・・・!』

その言葉や気持ちに何度も救われて
大好きな音楽を止めたくないのに、辛い日々から逃げようとしていた俺の手をいつも優しく握って
つれ戻してくれた。

はいつも俺の感情に寄り添って傍にいてくれて、大切にしてくれる。
だからこそ、こいつの辛いときや悲しいときが来た時には
誰よりも一番近くにいて守ってやりたいと思う。

「変な寝顔」

ふっと微笑みながら響也はの頭を軽くなでて、寄り添うように背を向けて寝転がった。
背中から伝わる温かいぬくもりに、幸せを感じると同時に鼓動が早くなった。

「・・・早く気づけよ、鈍感」

小さくつぶやいた言葉は暗闇に溶けて消えていき、温かいぬくもりに身を任せて意識を手放した。












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うろ覚えで妄想、捏造ばかりですいません。
添い寝してた響也イベントにときめいてました。

なんか、すごく響也が落ち着いたというか、もう俺がこいつ守るぞっていう気持ちと
自分の夢も追いかけてやるぞって腹を決めたからでしょうか。
かっこよかったなぁ。

スチルやイベント集まってないのと
追いかけ恋愛EDはまだやってないのでそのうちまた攻略します。

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