さよならの後に  エピローグ








今日星奏学院の傍にある教会で、と大地の結婚式が行われる。
結婚式の準備などを響也やハルが主体となって行っているが主役の二人がなかなか現れない。

「おーい、ハル。あいつら二人しらね?」
「え、まだきてないんですか?」
「…ったく、主役の二人がなんでいねーんだよ!」

響也がイライラしながらハルに文句を言っているとそこに前日に帰国した律が現れた。

「あぁ、あの二人なら森の広場にいたぞ?」
「はぁ?!ったく、ドレスとかそろそろ着替え始めないとやべーっていってんのに!」
「…響也先輩は相変わらず、先輩のお母さんみたいですね」
「あぁ、きっとがバージンロードを歩いてきたら一番に泣くだろうな」
「…うるせーよ!」

響也がハルと律に怒っているところに、ニアが近づいてシャッターを切る。

「あいかわらずだな」

カメラマンとして呼ばれていたニアは、撮った写真を見ながら笑っていた。

「そういえば森の広場に我が親友と榊がいたが、そろそろ準備をはじめなくて大丈夫なのか?」
「うわっ、お前も気付いてるなら声かけてくれてもいーだろうが!」

響也の言葉に、ニアは苦笑しながらカメラを操作して1枚の写真を表示した。

「こんなに二人で幸せそうにしているところに、水を差すように入っていけるわけがないだろう」

差し出されたカメラの画面に映った二人は幸せそうに笑っていた。
その写真をみて、律、響也、ハルは顔を見合わせて笑い、二人の幸せを改めて願ったのだった。


さよならの後にイラスト




Fin.


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